memo
日々雑感、ときたまミニSS。
くまこい(←愛称)2
くまとこいぬ2話目ー
それから、熊と子犬の生活が始まりました。
「こら、そっちへ行ったら危ないと言っただろう!?」
「おい!それは食べちゃダメだ!」
しかし子犬はなかなか熊の言う事を聞きません。熊は毎日怒ってばかりでした。
でも、それでも、
「ねえねえ!これなんのにおい?」
「ねえねえ!このおはななんていうの??」
自分をまるで親の様に慕ってくる子犬を、熊はいつしか大好きになりました。
それから間もなくの事です。
「…あ、熊が来たぞ」
「あっちへ行こう」
熊が森を歩いていると、何やら森の皆が熊を避けるようになりました。
「こわいこわい」
「近付かない方がいいよ」
しかし熊には、それがどうしてなのか分かりません。
すると、この森で一番の物知りであるフクロウが、木の上から熊にこう言いました。
「お前はあの子犬が何なのか知っているのですか」
「知らない。子犬は子犬だろう。それに一人ぼっちじゃ可哀想じゃないか」
「じゃあ教えてあげましょう。あの子犬は私達を食べ物にする『狼』の子供です」
したがって、それを育てているあなたが避けられるのは当然の事。フクロウはそう言って、木の上からバサリと飛び立って行ってしまいました。
熊はあの子犬が狼の子と聞いて驚きました。本当に熊は知らなかったのです。
*つづく*
ああああ…何か自分で考えて書いてるのに切なくなってくる…(←キモイ子)
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