memo
ねむいいいいいい
何となく書いたジェネアンをコソーリ置いていきまつ…orz
『つづきはこちら』からよろしけれ ば …!
俄かに掻き曇った空が、静かに降らせる涙雨。
その雨に濡らされる赤い皮コートのポケットの中。
ジェネシスはその中から携帯電話を取り出し、開く。その待受画面に表示されたのは、
着信履歴:1件 xxx-xxxxーxxxx
見覚えどころではない、もう刷り込まれたとも言っていい馴染みあるそのナンバーは、アンジールの携帯電話のナンバーだった。
■The first confession of the last love■
(おい、ジェネシス!)
(…なんだ相棒、険しい顔を更に険しくして。どうした)
(どうしたじゃない!何度も召集の電話が掛かってるだろう!司令部から!!)
どうして出ない!?
ソルジャーフロアの一角で、アンジールはジェネシスにそう詰め寄る。
「出られないなら出られないで、どうして折り返して掛けないんだ」
ジェネシスは基本、携帯電話を好んで使用しようとはしなかった。
この電話を持っている事だけでも何となく、神羅に拘束されている様でむしろ腹立たしい程で。
「電話は嫌いなんだ」
お前だって知っているくせに、と幾らアンジールが詰め寄っても反省の色すらなく、
「もし、重要な任務辞令だったらどうするつもりだ…」
「そうだったとして、もし俺に連絡が取れずとも他の誰かが行くだろう」
「お前なぁ…(怒)」
飄々としているジェネシスに、アンジールははぁ、と溜息を吐いた。
実際、ジェネシスは本当にそう思っている。
1stである自分が直々に召集され、手を下さねばならない程の突発的な任務など、そうそう起こる事はない。しかし、
「ああ、でもただ一つ例外はあるな」
ジェネシスは、何処か不敵な微笑を浮かべつつ言う。
「…どんな」
例外、と聞き、しかしどうせジェネシスの事だ、また下らない内容なのだろう、とアンジールはたかを括っていたが。
「お前からの連絡ならば、何を差し置いてもすぐに折り返すさ」
「― …は ?」
「遠い任地でお前が夜、一人で眠るのが淋しいなら幾らでも電話で話を聞いてやる」
「― え ?」
「当たり前だろう…最愛の者からの電話に出ないなんて、何が―」
「ちょちょちょ待て(焦)!!!な、何を言っているのかさっぱりだぞジェネシスっ(大焦)!!!さ、さいあいって 何だっ!!!」
いつもこうして誤魔化していた。そうしていれば、楽だった。
そして何より、彼の笑顔が、
『最愛の者』の笑顔が見られたから。
「馬鹿を言っていないで、次はちゃんと電話に出ろ。結局その皺寄せが来るのは俺の所なんだからな…」
「ああ、分かった。次からはそうしよう―」
次からは。
そう、次からは、と。
***
「…結局、最期まで誤魔化していたままだったな…」
ジェネシスは、そのナンバーにカーソルを合わせ、受話ボタンを静かに押し下げる。
勿論、その通話は彼と繋がる事は二度とない。
しかし無常な通信不能のアナウンスに向かって、ジェネシスはただ一言だけ告げる。
「 」
彼の逝った、その場所に届けと、
最期まで届ける事の叶わなかった、最初で最後の、こころを込めた愛の言葉を。
「…ばかだな、俺 は… 」
そして、そう雨の中ジェネシスは一人呟くと、唇を噛み締めて空を仰ぐ。
視界を僅かに歪ませたその蒼い瞳には、ただただ雨を落とし続ける低い雲だけが映っていた。
■END■
IMAGE SONG キ/ミ/に/歌/っ/た/ラ/ブ/ソ/ン/グ:L/i/l/'/B
もうなにがなんだか…orzねもい